FC2ブログ
Archive  RSS  Login

The Ash Tray                     花曇り

若宮の詩集


 
Category: スポンサー広告  

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


Category: 雨に似た身体  

雨に似た身体

第五話 深夜


二人は霧雨の中
軒下で佇んでいた


完全なる沈黙

そしてまだ何も語らない街

駅のシャッターが閉まるとより一層夜の闇が増す

ここから始発までの時間

どうやら二人で過ごすらしい

また同じ店に戻る手があったが近くの別のバーに入る事にした

理由は一つ

馴染みがない場所であれば

新鮮な空気が二人を沈黙から救ってくれそうな予感がしたからだった


店は変わったが相変わらずカールスバーグを頼む

霊地はマッカランの水割り

二人してかなり飲んでいたが今更どうでも良かった

「明日なんか予定でもあったの?終電で帰らなきゃいけないようなさ」

霊地はこのどうでもいい質問に答えた

「いや、特にありません、外でのお酒は好きですしうちに帰ってもそれなりに楽しいですから正直どっちでも良かったんです」
少し笑って霊地は答えた


「ふーん、彼女とは同棲してないの?」

相手のプライベートには興味はないが間を持たせるためにまた質問した

少し視線をずらしウィスキーをすすりながら霊地は答えた

「ほんとは煩わしいんですよ、一人が好きですから。だけど体はどうしても相手を欲しがる、そのためには心地いい相手の方がいい、ならば人を愛さねばならないって感じですかね。同棲はできればしたくないんです」


「なるほどね」

もっともだ、と思った

異性の身体は必要

だがお金を払ってまで女を抱きたくはない

割り切りにはなるとしても

どうせ求めてしまうなら

愛されている方がいい

愛している方がいい


正論だ


しかしこれは個人的な意見でしかない


誰がどんな感性で過ごしていようと一生分からない事だ


霊地が口を開く

「人間てなぜこんな脆くすぐ死んでしまうんでしょうね。
無敵な人間が一人くらいいたら世界は変わってきたんでしょうね

まるで虫けら。

気に食わない人間全て殺したいと常日頃考えますよ」


霊地は相変わらず視線を合わせない


この少年の思考回路

まるで深い闇の中でうごめく「何か」



しかも人間臭い

リアルなもの
スポンサーサイト


Comments

Leave a Comment

プロフィール

shogo wakamiya

Author:shogo wakamiya
The ash tray
「独り言」

最近のトラックバック
ブロとも申請フォーム

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。